Paper Joint Basket
Own project
2018
印刷加工技術を再解釈。実用品としての強度と、紙ならでは体験を両取りした紙製バスケット。
使い手が部材を組み上げることで完成する紙製のバスケット。薄さ8mmのパッケージに入った平らな状態から、樹脂製品のような立体へと立ち上がる様は、さながらプラモデルのようで、組み上げる過程を楽しめることに加えて、輸送コストを抑えることにも寄与。企画、設計、生産、展示、販売まで、トータルで計画。
Challenge
「印刷物」から「製品」へ。
元来では印刷物をリッチに見せるために用いられる印刷加工技術「貼合」と「型抜」。これらを活かした製品および事業化の企画が発足しました。印刷業界における“あたりまえ”を疑うことから着手。
Solution
技術の再解釈〜新たな体験価値の創出。
汎用的な加工技術を「紙に実用品としての強度を実装する技術」として再解釈。「4枚合紙+型抜」といった、生産効率を担保した上での技術的な限界値を模索、紙らしからぬ強度と紙ならではの質感を両取りした材を創出。プラモデルのように使い手が部材を組み上げることで完成する紙製のバスケットとして商品化しました。
Exhibition, Sales
香港で開催された展示会での発表を皮切りに、市内のライフスタイルショップ等で、数量限定の発売分を完売。その後、フラットパックを活かしたEC販売や国内での展示を経て、様々な評価を得ました。
Process
プラスチックに匹敵する強度を持たせつつ、紙の質感と生産性を活かした独自の材を追求。
各部材は、ノベルティなどをつくる際によく使われる「貼合(合紙)」と「型抜」の加工技術を用いて生産していますが、従来よりもはるかに複雑な抜型と、硬く厚い材をパンチアウトするためのパワーを要し、金属用の機械に置き換えたり、刃の形状を調整したりしながら、日常使いに十分な強度と、目指していた品質に到達しました。
Team
Creative direction : Takumu Imoto
Planning, design : Takumu Imoto, Ryosuke Sakamoto